カードローン利用者としては「なるべく早く借金を終わらせたい。」のは、多くの人が思うことでしょう。そんな場合には、ある程度のお金をまとめて返済したり、できるならば一括返済という方法になります。
ただ、カードローンにおいて基本とした返済の考え方としては、利息も合わせて計算されての一定額や一定割合での毎月返済という形の為、一括返済の方法によっては金利の計算で出てくる端数がどう扱われるのかわからないものです。また、完済不可となる場合があるのか、という細かい疑問もあるかもしれません。
問題なく返済を行うのにはどうすればいいのか、一括返済の方法について調べてみたいと思います。
カードローンの返済の基本は、毎月、あるいは一定の期間でもって返済する形になっています。金額については、一定額となっていたり、元金から計算される一定割合での返済額になっているなど金融機関によって違いはありますが、ある程度固定された額での返済になっています。
ただ、毎月(あるいは一定期間ごと)での返済では一回分の返済では負担は小さいものの、返済が終わるまでが長期に渡ってしまうため、「なかなか借金が終わらない。」「一体自分は全部でいくら払っているのだろう。」という返済に対する不満や虚脱感に襲われる人もいるでしょう。
「できれば、早く借金を返したい。」「いつまでも借金を抱えていたくない。」と思うもの無理はありません。そんな時は、ある程度まとまった金額を通常の返済日とは別の時に返済処理を行うことができます。
よくカードローンの商品概要にある「約定返済日」となっているのが、最初に説明した返済方法になります。他には、「随時返済」もあります。
貸金業者によっては、返済日がある一定期間ごと(例えば30日や35日ごとなど)になっていたり、返済方法が口座引落ではなく振り込みの場合もあります。
ただし、随時返済をしたからと言って、その月の約定返済がなくなるわけではないので、その点は気をつける必要があります。
あくまで基本は約定返済ですが、毎月惰性で行っているとつい忘れがちになってしまう人もいます。例えば残高不足で口座からの引き落としができなかったなど、約定返済日に返済が出来なかった場合、延滞として遅延損害金が掛ったり、信用情報に記録が残るので気をつける必要があります。
また、口座引落ではなく振り込みの方法もあるのですが、やはり忙しくて振り込み忘れてしまった、なんてこともあります。
随時返済と似たような返済方法で一括返済もあります。
随時返済と一括返済の違いと言えば、一言で言えば「完済できるかできないか」と言うとわかりやすいかと思います。
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約定返済だろうが随時返済だろうが一括返済だろうが、当然その都度利息も返済額に含まれています。多くの場合、都度利息の計算をしないとその時の元金と利息の正確な金額がわかりません。
実際には、借りた消費者金融や銀行で金額を確認してもらうのが1円の間違いもないし、一括返済の方法の確認も取れるので、問い合わせするのが一番です。
ただ、ある程度の知識として利息の計算方法について知っておくと、おおよその目安はつくと思います。利息の出し方ですが、このようになります。
となります。利息は元金と金利から計算するのですが、金利は基本的に年率になっています。その為、1日分の利息をまず出すのに365日で割ることになります。この1日分の利息に借りていた日数を掛けて金額を出す形になります。
ここにある借入日数ですが、借り入れした最初の日から今現在(返済日)までの間と勘違いしがちですが、前回返済をしていたら、その前回の返済日から次の返済日の期間が日数となります。
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ただ、毎月の返済となると利息の支払い方が業者などによって違ったりします。
例:30万円借りて18%の年率、30日ごとに20,000円ずつの返済の場合
利息 | 実際の返済額 (うち元金額) |
|
---|---|---|
1回目 | 4,438円 (30万円×18%÷365日×30日) |
20,000円 (15,562円) |
2回目 | 4,208円 (284,438円×18%÷365日×30日) |
20,000円 (15,792円) |
毎月固定額での返済の場合、その中に利息が含まれます。ので、毎回の利息は計算すると変わってきます。
例:30万円借りて18%の金利、30日ごとに2万円の元金+利息の返済の場合
利息 | 実際の返済額 (うち元金額) |
|
---|---|---|
1回目 | 4,438円 (30万円×18%÷365日×30日) |
24,438円 (20,000円) |
2回目 | 4,142円 (28万円×18%÷365日×30日) |
24,142円 (20,000円) |
これを「元利定額」と言ったり「元金定額」と言ったりします。
もっと細かく言うと、残高スライド方式と言って、借り入れの元金額によっては、返済額が段階的に固定されている返済方式をとっているところもあります。また、返済額の決め方を金額ではなく割合で決める方式もあります。
業者によって返済方式が違うのですが、実際には多くの人が自分の利用している金融機関の返済方式を分からなかったりします。また、計算そのものも面倒です。
やはり貸金業者に確認したりシミレーションを利用するのが確実ですし、手っ取り早いでしょう。ただ、計算方法を知っておくのは、悪いことはないので知っておくといいでしょう。
カードローンの毎月の返済が当たり前になっている状況でしょうが、利息の計算がどうなっているのかも少しわかったかもしれません。
兎に角、利息は毎回の返済についてくるものですので、金額に変化はあるかもしれませんが、返済が長引けば長引くほど利息も払い続ける必要があります。
また、それだけ長く返済を続けること自体がストレスに繋がります。
もちろん、最初の段階で一括返済できればこれほど簡単な話はないでしょう。しかし、まとまったお金がないからこそカードローンを利用するのですから、まず一括返済は無理と思うかもしれません。
しかし、もし返済途中でもボーナスなどのまとまったお金が手に入れば、場合によっては一括返済も可能ではないでしょうか。
とはいえ、やはり一括返済のメリットをしっかりと把握しないと、「別に毎月の返済でも構わない」と思う人もいるかもしれません。
一度、一括返済のメリットについて整理したいと思います。
これらにつきると思います。借金が終われば生活費を削って返済をする必要はなくなるので、例えば給料日後も、返済を見越してお金が思うように使えない。なんてこともありません。当然、それに伴っていた借金のストレスから解消されます。
利息も計算してみればわかるでしょうが、返済期間が長引けば長引くほど、金額は膨らんでいきます。一括返済ならば、利息はその段階で最小限の額にすることができます。
ただ、借金を返済終わった際に勘違いしがちな点としてあるのが、完済=契約終了ではない、ということです。
これは、カードローンという仕組みも関係していると言えるのかもしれません。
カードローンは、業者と顧客(申込者)が契約する際に限度額が設定されます。例えば100万円まで借りられると借り入れできる金額の枠が決まれば、その100万円を超えなければ返済途中だろうが何度でもお金を借りることが出来ます。(契約期間というものもありますが、ここでは割愛します。)
契約そのものが終了していなければ、借入額が現段階で0円ならば100万円借りられる、となります。契約を解約しなければ、完済したということは借りられる枠が100万円まで増えたとなります。
しかし、「もう毎月の返済が大変になるから、カードローンそのものを止めよう。」という場合には、完済後改めて解約の申し出をする必要があります。
「再度、急にお金が必要になった時が心配」という人は、解約をしなければまたお金を借りることはできます。契約しているからその間は必ずお金を借りなくてはいけないという訳ではありません。とりあえず解約だけを避けて、しばらく利用しない手もあります。
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一括返済は、まとまったお金ができたら簡単にできると誰もが思うかもしれません。確かに、お金の貸し借りの問題なのでお金があれば大丈夫と思うでしょうし、実際に間違っていないとも言えます。
しかし、返済の方式が金融機関によっていろいろあると伝えたように、一括返済も、どこでも同じようにすぐに自分の好きなように対応してくれるとは限りません。
まずどんな問題があるのでしょうか。
よほどないのですが、返済そのものを受けてくれない、と言うよりも金融機関によっては返済日のタイミングと言う意味で、すぐに対応してもらえないことも全くないわけではありません。
そうなると、1円単位での返済ができなくなります。一括返済ができないということになるのです。
また、それこそATMの手数料も含めて、返済方法によっては手数料が発生する場合があります。
必要額を丁度用意するのはいいことではあるのですが、手数料が掛かった時にそのことを知らないと、手数料分のお金が足りなくなってしまいます。
これらのようにいろいろと細かいことではあるのですが、気をつけなければいけないことは多々あります。
また、一括返済の場合において、先に連絡を入れておく必要のある金融機関も存在します。
できれば一括返済の際には、まず問い合わせをして金額や返済方法を含めて細かな点も確認するようにしましょう。
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完済したのに請求がきた!カードローン完済後も履歴は残るのか
一括返済の問題点として他にも多く出てくるのが、端数のお金の取り扱いでしょう。
借りるお金は大抵の場合、キリのいい数字になっているはずです。しかし、先の計算でわかるように、金利の計算をし、利息を足すと1円単位で金額が出てきてしまいます。
端数として扱われてしまうこの細かい金額に関してですが、返済方法によっては端数分のお金の対応ができず、完済できずに終わってしまう可能性もあります。
まず一括返済の方法は、主にこれらの形で行われます。ただ、この中で、端数まで返済が可能な方法と端数の返済ができない方法と分かれます。
端数まで返済が可能 | 端数の返済ができない |
---|---|
店頭窓口 口座振替 銀行振込 インターネットバンキング インターネット返済 自社・提携ATM |
コンビニATM 自社・提携ATM |
ここで自社ATMや提携ATMは両方に入れたのですが、これはATMの機種によって変わるからです。コンビニの場合は、先にも触れたように硬貨の扱いができないため、端数までの返済はできないと考えて構わないでしょう。
それ以外の場合は端数までの対応が可能で、これによって一括返済、いわゆる完済することができると考えられます。よほどのことがなければ大丈夫でしょう。
このように、例えば「ATMが対応しなかったから端数までの返済はしなかった。」「端数の分まで入金できなかったが、返済は受け付けてくれた。」と言うこともあるかもしれません。
実際に1,000円以下の分まで返済ができなくとも、一括返済の対応は可能です。
では、足りない端数分はチャラにできたのか、となると話は別です。「完済した」ということにならないだけです。厳密に言えば、端数分まで1円も違いなく返済は必要です。
この金額が消えることはありませんし、だからこそ完済にもなりません。解約も当然できません。また、カードローンの履歴が記録される個人信用情報機関には、まだ返済が終わっていない旨の記録が残ってしまうことになります。
そして、その残った端数分はどうなるのか。それは、次回の借り入れの時に組み合わされて、返済を一緒にすることになります。
ただし、これらは多くの場合であって、必ずしもどこの金融機関も同じとは限りません。金融機関によっては、対応が違うところもあるかもしれないので確認をした方が間違いはないでしょう。
ただどうしてもまずは完済したくて端数より多めに返済してしまう人もいるかもしれません。特に面倒くさがりの人や細かいことを気にしない人は、そう言った傾向があると言えるのではないでしょうか。借金が終わらないぐらいならば、数十円、数百円ぐらい惜しくないと思うかもしれません。
しかし、それらのお金はチップではないのですから、業者が持って行ってしまうことはありません。では、どうなるのでしょうか。
大抵、このどちらかになります。ただし、返金される金融機関によっては、それこそ返金手続きでの手数料が発生したら返金の意味がなくなってしまいます。ならば、次回の借り入れ時の返済にあてる方が、よほどいいかもしれません。
どちらにしても、金融機関や本人の希望によって対応が変わりますので、こちらに関しても一度、きちんと確認することをオススメします。
状況によって対応がスムーズにいかないことはあるにしても、どんな借金でもまず一括返済が不可能な場合は、よほどないでしょう。
できることならば一括返済を行った方が利息も少なく済みますし、借金へのストレスも軽減されます。
ただ、そんな方はいないと思いますが、「お金があるからとりあえず返済の口座へ振り込んでしまえ。」と言う乱暴な方法では、実際の金額と違ったり、無駄な手数料を払うことになったりと、後で「失敗した。」となりかねません。
なにぶんお金に関しては、いい加減ではすまないのです。
これらの内容を、まずは金融機関に問い合わせて確認する方がいいでしょう。メールで対応したり、電話対応など返答方法は違えど、きちんと回答してくれるはずです。
わからないこともしっかりと教えてもらい、注意点を把握して返済しましょう。そして、すっきりと気持ちよく借金を終えましょう。
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