地方銀行では、カードローン商品を複数取り扱っていることも珍しくありません。たいていはそれぞれタイプが大きく異なっていて、利用者が都合に合わせて選べるようになっています。
ところが、中には複数あるカードローン商品の内容が一見したところに通っていて、どちらを選んだらよいのか判断しにくいというパターンもあります。
今回はそんな、内容が良く似ている2つのカードローン商品を持つ地方銀行の1つとして、鹿児島銀行をピックアップしてみましょう。
鹿児島銀行には、《かぎんカードローン》と《かぎんカードローンS》という、名前までよく似た2つのカードローンがあります。それぞれの特徴についてわかりやすくご説明します。
まずは《かぎんカードローン》の方から、内容を詳しく見ていきましょう。《かぎんカードローン》の基本的な利用条件は以下のようになっています。
●利用限度額●
10万円以上500万円以下(10万円単位)
●貸付利率●
4.5%~14.5%
※審査により決定
●利用対象者●
申込時の年齢が満20歳以上満65歳以下
利用限度額の上限、金利ともに、銀行カードローンとしてはごく平均的な水準のカードローン商品と言えます。
日常的なちょっとした出費からまとまった高額借り入れまで、たいていのことには対応できるでしょう。ただ、逆に言えば、大きな特徴があるカードローンではありません。
なお、明記はされていないものの、総量規制外の銀行カードローンで利用対象者の収入制限もないことから、現金収入のない専業主婦でも利用できる見込みがあります。
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《かぎんカードローン》の利用の流れについても確認しておきましょう。申し込みからカードの受け取りまでは以下のように進めていくことになります。
?申し込み受付後、電話にて内容の確認
?郵送にて審査結果の連絡
?郵送にて契約書類を返送
?郵送にてローンカード・ローン通帳の受け取り
見ていただくとわかるとおり、手続きの過程でかなり郵送に頼る部分が多くなっています。
すべての手続きを完了させて借り入れができるようになるまでは、だいたい数日~1週間程度はかかってしまう見込みが高いでしょう。
利便性の面では、決してサービスの良いカードローンであるとは言えないのが実情です。少なくとも、鹿児島銀行に口座がない人にとってはあまり便利とは言えないでしょう。
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《かぎんカードローン》の返済方法にも注目してみましょう。実はこの部分が、《かぎんカードローン》と《かぎんカードローンS》の明確な違いと言える特徴的なポイントになるのです。
《かぎんカードローン》では原則として毎月の返済は口座引き落としで行われることになっています。
自分で毎回手続きをしなくても自動的に返済が進んでいくので、返済日を絶対に忘れない自信がないという人には向いていると言えるでしょう。ただし引き落とし用の口座自体の残高が不足していると、引き落としができず自動的に延滞になってしまうので、その点は注意が必要です。
なお、毎月の返済額は借入残高によっておおよそ以下のように決まっています。
借入残高 | 返済額 |
---|---|
10万円以下 | 2000円 |
10万円越30万円以下以下 | 5000円 |
30万円越50万円以下 | 10000円 |
50万円越100万円以下 | 15000円 |
100万円越150万円以下 | 20000円 |
借入残高に対して、かなりの低額設定になっているので、無理なく返していくことができるというのは、かなり大きなメリットと言ってよいでしょう。
それでは次に《かぎんカードローンS》の方を、やはり基本的な利用条件から確認していきましょう。
●利用限度額●
10万円以上1000万円以下(10万円単位)
●貸付利率●
借入限度額 | 貸付利率 |
---|---|
50万円以下 | 14.5% |
50万円越100万円以下以下 | 12.5% |
100万円越200万円以下 | 9.5% |
200万円越300万円以下 | 8.5% |
300万円越400万円以下 | 6.5% |
400万円越500万円以下 | 4.5% |
500万円越800万円以下 | 3.9% |
800万円越 | 1.9% |
●利用対象者●
申込時の年齢が満20歳以上満69歳以下
《かぎんカードローン》と《かぎんカードローンS》を比べてみると、借入限度額が最大500万円から最大1000万円へと大幅にアップしています。消費者金融に比べて借入限度額の上限が大きく設定されていることが多い銀行カードローンの中でも、最高クラスです。
なお、金利に関しては、実は2つのカードローンではほとんど違いはありません。《かぎんカードローンS》の方が最大借入限度額が大きい分、最低金利は低くなっていますが、実は500万円までの借入限度額で比べると、どちらも金利は4.5%になるのです。
ただし《かぎんカードローン》の方は、借入限度額ごとに明確な金利設定がなく、審査で個々に金利が決まる仕組みになっているので、同じ借入限度額でも場合によっては2つのカードローンで差が出ることもあるかもしれません。
ちなみに利用者の 年齢制限に関しては、《かぎんカードローンS》は最高で満69歳まで利用可能となっており、《かぎんカードローン》よりも高齢者が利用しやすくなっています。こちらも《かぎんカードローン》と同様に収入制限は特にないので、専業主婦でも利用できる可能性が高いでしょう。
このように様々な条件を比較して全体的にみてみると、《かぎんカードローンS》は《かぎんカードローン》のパワーアップバージョンに近いと言っても過言ではありません。
申し込み手続きに関しても、《かぎんカードローンS》のシステムは《かぎんカードローン》より手軽さが増しています。具体的な流れを確認してみましょう。
?申し込み受付後、電話にて内容の確認
?電話にて審査結果の連絡
?郵送にて契約書類を返送
?郵送にてローンカード・ローン通帳の受け取り
細かい違いですが、《かぎんカードローンS》では審査結果の連絡が郵送ではなく電話で受けられます。その分、借り入れまでにかかる時間は少なからず短縮されます。
また、《かぎんカードローンS》では、上記の申し込み手続き以外に、スマホの専用アプリを利用して手続きを行うことも可能です。
アプリなら、申し込みから契約までの手続きをすべてスマホのみで済ませることができるので、他の申し込み方法と比べて、かなりスピーディに借り入れまで進められるでしょう。
返済には鹿児島銀行のATM以外に、ゆうちょATMも利用することが可能です。
毎月の返済額は《かぎんカードローン》とほぼ同様の設定になっており、返しやすさの面では同格と言えるでしょう。
実は2つのカードローン商品以外にも、鹿児島銀行でカードローン形式でお金を借りる方法があります。鹿児島銀行の多機能カード《MOZECA》を利用するのです。
《MOZECA》にはベースとなる鹿児島銀行のキャッシュカード機能・クレジットカード機能のほかに、カードローン機能を付加することができます。
《MOZECA》のカードローン機能の利用条件は以下のようになっています。
●利用限度額●
10万円以上100万円以下(10万円単位)
●貸付利率●
6.5%~14.5%
※審査により決定
●利用対象者●
利用限度額は100万円までと通常のカードローン商品に比べるとかなり絞られますが、その割には金利は低めで比較的お得なカードローンと言えます。
日常のちょっとした出費に対応できる程度の少額融資で事足りる方には、むしろ他の2商品よりもオススメできるサービスです。
ただし扱いとしてはクレジットカードのキャッシング枠と同様で総量規制の対象となるので、本人に収入のない学生や専業主婦は利用できません。
《MOZECA》のカードローン機能の最大の特徴は、通常のATM借り入れ以外に自動融資サービスが利用できるという点です。
公共料金の引き落としなどで口座残高が不足してしまったときに、自動的に不足分の金額を融資するサービスのこと。
ただし利用は借入限度額の範囲内に限られる。
この自動融資サービスがあれば例えば出費が立て込んでクレジットカードの支払いが厳しい…という時などにも、無事に引き落とし日をやり過ごすことができます。
一時的にお金に余裕がないという時に非常に頼りになるので、これだけでも《MOZECA》のカードローン機能を利用する価値があると言えるでしょう。
《MOZECA》自体も、1枚で複数の機能を持たせることができるとても便利なカードです。鹿児島銀行にすでに口座があるという方は、ぜひ利用を検討してみてください。
《かぎんカードローン》と《かぎんカードローンS》の違いや特徴はおわかりいただけたでしょうか?
2つを比較してみると、《かぎんカードローンS》の方が明らかに利用条件が幅広く、手続きの利便性もアップしており、利用者にとってよりメリットの大きいカードローンと言えそうです。
ATM返済さえ不都合がなければ、《かぎんカードローンS》を選択するのが間違いないでしょう。
また、鹿児島銀行には他にも《MOZECA》のカードローン機能という便利な借り入れサービスもあります。
身近な地元の地方銀行は、エリア内であればATMや店舗も多く、案外と消費者金融や都市銀行のカードローンよりも使いやすいことも多いものです。ぜひ鹿児島銀行を借り入れ先の候補に入れてみてはいかがでしょうか?
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