一言でローンと言っても、数ある金融商品の中から自力で自分に合ったものを見つけることはなかなか難しいかと思います。そのため、ついCMや広告で目に入ったものに申込してしまいがちではないでしょうか?
しかし、もっと自分のニーズに合ったローンが他にある可能性があります。
例えば、一般的にカードローンは無担保で利用できますが、担保が必要なローンは、より好条件で利用することができます。
大きな違いは、無担保型カードローンは個人の信用情報のみで借入をするのに対し、有担保型ローンは担保によって個人の信用情報以上の金額を借入できる点です。
では、それぞれの違いを詳しく解説していきたいと思います。
ここでは三井住友銀行の各種ローンを例に、それぞれの金融商品としての違いを解説します。
ローンの種類としては、無担保型のカードローン、無担保型のフリーローン、有担保型で保証料が別途かかる外枠方式のフリーローン、有担保型で保証料が借入利率に含まれる内枠方式のフリーローンの4種類で比較します。
三井住友銀行はその他に、目的別ローンとしてマイカーローンや有担保型と無担保型の教育ローンもあるのですが、基本的な考え方は同じなのでここでは割愛します。
カードローン | 無担保型フリーローン | 有担保型フリーローン(保証料外枠方式) | 有担保型フリーローン(保証料内枠方式) | |
---|---|---|---|---|
団体信用生命保険 | 不要 | 不要 | 必要 | 必要 |
保証料 | 不要 | 不要 |
10年¥8,544 20年¥14,834 30年¥19,137 |
借入利率に含まれる |
保証会社手数料 | 不要 | 不要 | ¥32,400 | ¥32,400 |
繰上返済手数料 | 不要 | ¥5,400 | ¥10,800 | ¥10,800 |
担保 | 不要 | 不要 | 不動産 | 不動産 |
保証人 | 不要 | 不要 | 不要 | 不要 |
使途 | 原則自由 | 原則自由 | 事業性以外 投機性以外 支払先に一括払 (書面で確認) |
事業性以外 投機性以外 支払先に一括払 (書面で確認) |
借入回数 | 何度でも | 1回 | 1回 | 1回 |
契約期間 | 5年自動更新 | 10年以内 | 30年以内 | 30年以内 |
限度額 | 800万円 | 300万円 | 1億円 | 1億円 |
金利 | 変動金利 | 固定金利 | 固定金利 | 固定金利 |
借入利率 | 4.0%~14.5% | 5.975% | 2.775% | 2.975% |
申込方法 | ローン契約機、ネット、電話 | ローン契約機、ネット、電話 | 店舗 | 店舗 |
借入方法 | ATM、銀行振込 | 銀行振込 | 銀行振込 | 銀行振込 |
返済方法 | ATM、銀行振込、自動引落 | 自動引落 | 自動引落 | 自動引落 |
カード | あり | なし | なし | なし |
審査日数 | 最短即日 | 数日 | 数日 | 数日 |
このように、無担保型カードローンは利用者が申込・審査・借入・返済にかかる手間を極力少なくした利便性の高いローンであり、急な出費や生活資金をカバーするため少額の借入を短期間で返済することに適したローンであると言えます。しかし、大きな金額を長期間・低金利で借り入れしたい場合には適していません。
利用目的が明確で、大きな金額を長期間・低金利で借り入れしたい場合、不動産を所有していれば有担保型フリーローンが最適です。しかし、有担保型フリーローンは不動産鑑定があるため、申込・審査に日数がかかります。そのため、カードローンのように何度も気軽に利用できるものではありませんが、借入条件がとても優遇されているのが魅力です。ただし、保証会社の各種手数料がかかります。また、毎月決められた返済以外に追加で返済をする場合は、繰上返済手数料がかかります。
無担保型フリーローンは担保が不要な反面、借入回数が1回のみです。有担保型フリーローンと無担保型カードローンの中間の位置付けとなる金融商品と言えます。保証会社の各種手数料はかかりませんが、毎月決められた返済以外に追加で返済をする場合は、繰上返済手数料がかかります。
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有担保型フリーローンには、以下のような有担保型特有の契約条件があります。これは金融機関や金融商品によって異なりますが、有担保型フリーローンの申込で特に大切なことなので十分注意しましょう。
団体信用生命保険は、主に住宅ローンを契約する場合に加入することの多い保険ですが、三井住友銀行の有担保型フリーローンも加入が義務付けられています。
団体信用生命保険とは、利用者がその債務を全額返済しないうちに死亡もしくは所定の高度障害といった不測の事態に陥った場合に、生命保険会社から受取る保険金で債務を弁済できる掛け捨て型の保険です。保険料は三井住友銀行が負担します。
銀行としても大きな金額を貸付して長期間に渡る返済してもらうため、利用者が返済途中に死亡してしまうリスクは当然あります。そのため、昔から大きな金額を長期間に渡って返済をするローンには団体信用生命保険が利用されているのです。
三井住友銀行の有担保型フリーローンで担保にできるものは、担保としての価値がある土地や建物といった不動産です。ただし、他社の住宅ローンを利用している場合は、他社で抵当権が設定されているため担保にすることができません。三井住友銀行の住宅ローンであれば審査によっては申込できる可能性があります。
申込後、所有する不動産は三井住友銀行の保証会社が抵当権者となります。滞納時や債務不履行時には、担保として提供している不動産の売却に繋がる可能性があります。
有担保型フリーローンの場合は、保証会社へ支払う手数料が高額です。
借入希望金額がそこまで高額でなければ、借入利率は上がりますが手数料がかからない無担保型カードローンや無担保型フリーローンがお得な場合もあります。
有担保型フリーローンを利用する場合は、この手数料とのバランスも頭に入れて、金融機関の担当者に相談することをオススメします。
使途は原則自由ですが、事業性・投機性資金には利用できず、支払先に一括払いすることが条件です。
支払先は複数あっても問題無いのですが、支払時期が大きく異なる場合は別々で契約しなければならない場合もあります。このように契約を分けた場合、保証会社への各種手数料も別々に支払うことになるためオススメしません。
また、領収証や契約書など使途を証明できる書類の提出が必要なことも大きな特徴です。カードローンの場合であれば不要です。
その他のローンと比べた場合、無担保型カードローンのメリット・デメリットは次の通りです。
【無担保型カードローンのデメリット】
契約期間が短い
限度額が低い
借入利率が高い
無担保型カードローンのメリットは、何といっても利便性と手軽さです。契約・審査・借入・返済がスピーディーで、さまざまな手続方法が用意されているため柔軟性があります。
その反面、契約期間・限度額・借入利率がその他のローンに比べると劣ります。これは、個人の信用情報のみで貸付を行っている無担保型カードローンのリスクからすると当然です。もし、利用者が返済できなかった場合は金融機関としても大きな損失となるからです。
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数あるローンの中から自分に合ったものを選ぶポイントは、まず「担保の有無」「使途」「借入希望金額」によって「限度額」「借入利率」「各種手数料」「返済期間」が最も好条件になるローンを探すことです。
その際、使途が明確で担保にできるものがある場合は、保証会社への各種手数料を考慮しなくてはいけないので、まずは金融機関に相談した方が良いでしょう。
三井住友銀行のローンには、以下のような特徴があります。他社のローンは多少条件が異なりますが、基本的な考え方は同じなので参考にして下さい。
【無担保型フリーローンの特徴】
借入回数が1度きりに限定されているため低金利。長期間に渡って返済していく場合に適している。使途が決まっていて比較的高額な借入をしたい場合に最適。
【有担保型フリーローンの特徴】
個人の信用情報にプラスして、担保の提供・団体信用生命保険等の加入することで、限度額が高く低金利。高額の借入を長期間に渡って返済していく場合に適している。
ぜひ、いろいろな金融期間のローンを比較してみて、自分のニーズに合ったローンを見つけ活用してみましょう。くれぐれも、自分には合わないローンを契約してしまい、借り過ぎや返済できないなんてことにならないように注意することが大切です。
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