平成22年6月に貸金業法が改正され、出資法と利息制限法の金利が同じになり、グレーゾーン金利が廃止となりました。
そのため、過払い金が発生するのは改正前に借入れをしている方、つまり平成22年6月より前に借入をしている方となります。実は過払い請求には期限がありますので、心当たりがある方は早めの手続きがポイントとなります。
ここでは、過払い請求について、過払い金のある可能性が高い方、払い過ぎの利息の取り戻し方、反対に過払い金が発生しない方を見ていきますよ。
過払い請求とは、弁護士等に相談して払い過ぎた利息を取り戻すことを言います。
払い過ぎた利息の返済となりますので、払い過ぎた利息が無ければ請求する事はできません。そこでポイントとなるのは、以下の2点を整理しておくことです。
だいたいの金額が分かれば、司法書士や弁護士が調べることができますので、細かく把握していなくても過払い請求を行うことはできるのです。
もちろん、明細やカード等がなくても大丈夫ですので、「○○からいくらぐらいの借入れをしていた」もしくは「○○に何年くらい返済していた」といった大まかな情報があれば、あとは司法書士や弁護士に任せておけば良いのです。
正しい利息で計算し直すことで、払い過ぎた利息が戻ってきます。
10年以上借金を返済し続けている等、平成22年6月以前より主に消費者金融から借入している場合は過払い請求が関係してきますよ。
過払い請求と聞くと、司法書士や弁護士等の専門家へ相談する必要があるように思いますが、実は自分自身で計算して請求することも可能です。
ただし、自分で正しい金利で引き直し計算を行って過払い金がいくらあるのか調べ、過払い金の返還請求を行って金融機関と交渉する必要があり、金融機関が交渉に応じなければ過払い請求訴訟を起こすことになります。
訴訟となった場合は、何度も裁判所に出廷しなければなりませんので、スピーディに過払い請求をしたいと思ったら、司法書士や弁護士等に任せるのが安心ですね。
過払い請求 | メリット | デメリット |
---|---|---|
専門家に依頼 | 納得いく金額をスピーディに返還 | 戻ってきた過払い金で報酬の支払 |
自分自身 | 過払い金を全額受け取れる | 引き直し計算や和解交渉等を行う |
過払い金があるかどうか知りたい場合は、以下のポイントに該当するかチェックしてみましょう。
過払い金があるかどうかは、払い過ぎた利息があるかないかがポイントになりますね。
過払い金があるかどうかを調べるには、グレーゾーン金利で借入れをしていたかどうかがポイントになります。
グレーゾーン金利とは、 貸金業法や出資法の改正前に存在していた利息制限法に定める上限金利は超えるものの出資法に定める上限金利に満たない金利の範囲を指します。
最大金利 | 10万円未満 | 10万円以上100万円未満 | 100万円以上 |
---|---|---|---|
利息制限法 | 年20.0% | 年18.0% | 年15.0% |
出資法 | 年29.2% | 年29.2% | 年29.2% |
上記の表を見ると分かるように、10万円未満では年20.0%~29.2%、10万円以上100万円未満では年18.0%~29.2%、100万円以上では年15.0%~29.2%がグレーゾーン金利となります。
平成22年6月に貸金業法が改正され、出資法と利息制限法の金利が同じになる前までに、消費者金融やクレジットカードのキャッシング枠でお金を借りている場合は、過払い金がある可能性が高いですよ。
時効になってしまうと、過払い金があったとしても過払い請求はできません。そのため、返済を終えて10年以内に手続きをする必要がありますよ。
カードローン利息の払い過ぎた分を取り戻すには、過払い請求となりますね。既に紹介した通り、司法書士や弁護士に相談するとスムーズに進めることができますよ。
万一、過払い金が発生していた会社が交渉に応じない場合や会社が提示した過払い金額よりも多くの過払い金を取り戻したい場合は、過払い請求訴訟を起こすことになります。
訴訟となると裁判所に出廷する必要が出てきますので、貸金業者との交渉をスムーズに行うには、経験豊富な弁護士に依頼しておくと安心ですね。
過払い請求をするには、司法書士や弁護士に相談・依頼となりますが、どちらに相談した方が良いのか、司法書士と弁護士の違いについて触れておきましょう。
専門家 | 内容 |
---|---|
司法書士 | 個別の債権額が140万円以下に限り、法律相談・交渉・訴訟が可能 |
弁護士 | 債務整理の法律相談、代理人として借り金業者との交渉・訴訟が可能 |
上記の表を見ると分かる通り、限度額に制限なくサポートできるのは弁護士となるのです。
過払い金が140万円を超える場合は、司法書士には交渉権や訴訟代理権がないのです。そもそも弁護士は身近に起きる事件やトラブルについて法的なアドバイスをし、代理人として相手方と交渉を行うことができます。
一方、司法書士は不動産や会社などの登記を行うことが専門となっています。そのため、債務整理ができるのは司法書士の中でも認定司法書士のみとなっていますよ。
ここまで見てきて、貸金業法が改正される前に借入を行っている場合は、過払い金が発生していると考えることができます。
けれど、中には適正金利で営業していた金融機関もあり、そういったところでは過払い金は発生していません。
また、貸金業法が改正された2008年以降に新規借入れをした場合は、グレーゾーン金利での借入れとなりませんので、過払い金も発生していません。
2006年に最高裁が利息制限法を超える金利について「無効」と判決を下したため、大半の消費者金融では2007年以降の金利を利息制限法以内の金利に見直しました。
そのため貸金業法の改正前であっても、金利の見直しを行った後に新規取引を行った場合は、過払い金は発生していないのです。
反対に、金利の見直し以前から継続して取引を行っている場合は、過払い金が発生していますね。消滅時効の来る前に過払い請求を行いましょう。
「過払い請求をしたいけど、まだまだクレジットカードやカードローンを使いたいからブラック登録されたら困る…」このように、過払い請求するとブラックになってしまうという情報が飛び交っています。
借金の返済を延期したり債務整理を行わなければ、ブラックリストに載ることはありませんので、安心して手続きが取れますよ。
ブラックリストとは、信用情報機関に債務整理や延滞等が登録されることを言いますね。過払い金の請求自体は、払い過ぎた利息を返還してもらう手続きとなりますので、債務整理や延滞等の返済能力とは無関係となります。
ただし信用情報機関によっては、借金を返済中に過払い金請求をして完済するまでの一定期間に情報が登録されてカードの利用ができなくなることも考えられます。
この場合は、自身で信用情報機関へ手続きすることで登録が削除できますので、お金を借りたり、カードを作ったりできなくなることは一切ありません。
もちろん、過払い請求は法的に認められた手続きとなりますので、業者から嫌がらせを受ける心配もありませんよ。
過払い金があることに気づいたら、早めに弁護士に相談して時効前に過払い請求をしておきましょう。
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