始めてカードローンを利用した頃は、小額借入ですぐに返済といった計画的な利用が出来ていたのですが、慣れてくると返済が間に合わなかったり、返済計画どころではなかったりしてきますよね。
いつの間にか増えてしまった借入額が手に負えず、月々の返済が大変になっていませんか。そんな時に知っておきたいのが債務整理となります。
ただし任意整理等の債務整理を行うと、できなくなることもあります。ここでは、任意整理中にできなくなる事や、債務整理後の生活等について見ていきますよ。
そして債権者と今後の金利をカットし、元本のみを3年程度の分割で返済することを相談し、合意が取れると任意整理の和解交渉の成立となります。
取引開始時にさかのぼって引き直し計算をするのですが、貸金業者が利息制限法の上限金利内の金利に設定している場合は、引き直し計算を行っても借金の減額はありません。
いわゆるグレーゾーン金利での借入れを行っていなければ、該当しませんので取引開始時が 貸金業法の改正前か後かがポイントとなりますね。
グレーゾーン金利には、金利の上限を定めている利息制限法と出資法が関係しています。利息制限法では、金利の上限は年15~20%と定めています。一方、出資法の上限金利は年29.2%となっています。
最大金利 | 利息制限法 | 出資法 |
---|---|---|
10万円未満 | 年20.0% | 年29.2% |
10万円以上100万円未満 | 年18.0% | 年29.2% |
100万円以上 | 年15.0% | 年29.2% |
利息制限法と出資法の上限金利の間の金利年15.0%(融資額によって年20%まで変動)~29.2%がグレーゾーン金利となりますよ。
現在では貸金業法の改正に伴って、出資法の上限金利も年20.0%に引き下げられているため、出資法と利息制限法の上限金利は統一されています。
そのためグレーゾーン金利は廃止されたことになります。グレーゾーン金利に該当しない場合でも、将来の金利や遅延損害金のカットなどが見込めるため、任意整理の手続きを取ることにメリットはあります。
任意整理の和解交渉は、弁護士や司法書士等の専門家に頼むと安心ですね。
上記の方が任意整理を利用できますよ。
カードローンを利用していると、任意整理する事でどんな影響が出るのか気になりますよね。そこで、任意整理中にできなくなることを紹介しておきます。
任意整理の登録期間は約5年間と言われていますので、5年間は以下が行えなくなりますよ。
上記はいずれも信用情報機関に照会して審査をしますので、ブラック情報があると審査に通ることができないのです。
けれど、任意整理をしなければ上記の利用が出来るのかと言えば、そうとも言えません。なぜなら任意整理をするか悩んでいるということは、返済に困っているということですよね。
そういった状況であれば、いずれ返済が滞ってしまい、結局ブラックリストに載ってしまうことになるのです。
そのため、ブラックになってしまうなら任意整理を辞めておこうと思わずに、これを機に借金を気にした生活から脱出した方が良いのです。
先ほど任意整理を行うと、新たなクレジットカードの作成やキャッシング利用はできないことを説明しましたが、実は任意整理中でも借り入れする方法があるのです。
既に何枚かカードローンカードやクレジットカードを持っている場合は、一時的にカードを使用できる場合があります。
例えば、A社・B社・C社でカードローンを作っており、任意整理にA社・B社を選び、C社は任意整理しない時に該当しますよ。ただし、この場合はC社に滞りなく返済していることが条件となります。
これは返済状況に問題が無ければ、貸金業者は信用情報登録の確認をしないからですね。けれど、カードの更新時期には信用情報登録を確認するため、どこかの時点ではカードの使用に制限がかかりますよ。
中小消費者金融の中には、条件が合い、借入可能な業者が見つかる可能性もあります。
中小消費者金融 | 申込条件 |
---|---|
アロー | 20歳以上70歳未満、現在他社の返済が遅れていない方 |
フクホー | 20歳以上66歳未満、現在他社の返済が延滞中や放置していない方 |
他にも無職の方は利用できなかったり、健康保険証を持っていない場合は申し込みができなかったり、細かい条件もありますが、要するに安定継続した収入があることが条件なのです。
上記の表を見るとアローやフクホーでは、現在他社の返済が延滞中でないことが条件となっています。
「現在」となっていますので、過去の延滞を解消していれば審査に通る可能性もありますね。
ただし任意整理中の申込みとなりますので、利用目的は誰もが納得のいく理由である必要がありますよ。
そして、申込書には債務整理等の経歴も入力する必要がありますので、誤魔化さずに正確に答えましょう。
任意整理等の債務整理をした後は、どのような生活になるのか知っておきましょう。特に、将来住宅ローンを組みたい、マイカーローンを利用したい等の希望があると、債務整理をしても利用ができるのか気になりますよね。
債務整理後に借入れが出来なくなる理由と言えば、既に紹介した通り信用情報機関へ登録されるブラック情報にあります。
信用情報機関 | 加入する金融機関 |
---|---|
全国銀行個人信用情報センター | みずほ銀行などの銀行・信金・信組・農協系 |
株式会社シー・アイ・シー | JCB、MASTERなど、カード系や信販会社 |
株式会社日本信用情報機構 | アイフル、アコムなど、消費者金融系 |
中には2つの信用情報機関に加盟していたり、信用情報機関同士の相互交流によって情報を共有していたりしますので、いずれかの信用情報機関にブラック情報があると、全ての信用情報機関でマークされることになります。
ブラックの記載があると、金融機関側は貸付けに慎重になる事から審査が通らず、新たに借金をすることが難しくなるのです。
任意整理等の債務整理をすることで、周囲にバレてしまうのか気になる方もいます。特にカードローンを内緒で利用している方は知っておきたいですよね。
実は、債務整理が周囲にバレる心配はありません。もちろん手続きの都合上、弁護士や司法書士の専門家には知られてしまいますが、社内でのヒミツ情報となりますので、情報が漏れる心配はありませんよ。
ただし申込者の管理不足で、法律事務所等の電話番号が残っていたり、封筒が目に付く場所へ置いてあったりする場合は、バレる可能性もありますね。
ここまで見てきた通り、任意整理中には新たな借り入れの審査には通りにくくなりますが、信用情報機関の登録期間は5年を超えない範囲となっています。
そのため、債務整理後の信用情報機関の登録情報が消えた後では、新たな借り入れは十分可能です。
その時には大手消費者金融でも銀行カードローンでも制限なく申込むことができますよ。ただし、一度債務整理を行った場合は、二度目の手続きは非常に困難になります。
そのため新たに借入れをする時には、返済計画をしっかり立て、安易に借入れに頼らない生活が重要になりますね。
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